人間が一番「老い」を感じるのは多分病気に罹った時だろう。風邪一つにしても「若い頃は数日で回復したのに、この頃は1週間もかかるようになった」と嘆くようになれば年を取った証拠だ。人間誰しも年は取りたくないと思うし、いつまでも若々しくいたいと願う。だが、日々確実に年をとる、老いも若きもだ。美しく年齢を重ねればよいのだが、晩節を汚したり、老醜を晒す人間が後を絶たないのも又事実だ。民主党の鳩山元首相がその典型であろう。年金生活者とて健康保険料は支払わねばならぬ。高齢者で病院通いをしない人は稀な世の中だから、毎日の生活費に加えて医療費の自己負担分が馬鹿にならない。公共料金の値上げに自己負担分の値上げが重なれば家計を直撃する。消費増税なんてとんでもない話。年金生活者のほとんどはそう思うだろうし、当ブログを覗き、月収手取り130万で豪奢な生活を送る筆者を見て「この野朗お〜」と思うかもしれない。だが、つましく暮らす人々が金持ちを羨んでもしょうがあるまい。年金以外の収入がなければその範囲内で生活せねばならぬからだ。年金生活者の一ヶ月の受給額は年金の種類や加入月数により幅があり、月額14万の人もいれば企業年金も含め22万ももらっている人もいる。だが、それでも一人暮らしならば優雅に生活できるが、夫婦ではやっていけない金額である。ところが、年金生活者と言うのは退職金を含め結構小金を貯めこんでおり、それらをこだわりのある趣味に注ぎ込んでいる。そうしたシルバー世代をターゲットにした商品開発や品揃えを行う企業やコンビニなどが増えているのがその証左だ。年金生活者は収入は少ないものの安定しているので、そこに狙いを絞る販売戦略は理解できるが、消費金額はたかがしれており、彼らに消費のけん引役になり消費を活性化させる事を期待しても無理だ。
消費活性化のためには、筆者のような若い世代の欲しがる商品を並べる事が肝要で、消費のけん引役はいつの時代も若い世代であろう。しかし若ければいいと言うわけではなく、若くても馬鹿なのは一杯いる。分別ある若者や、若々しくスマート(賢明)なご老人が減っているような気がしてならない。