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Channel: 佐渡の翼
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宿根木の三角家内部(佐渡市小木)   投稿者:佐渡の翼

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宿根木のシンボルとでも言うべきこの三角家は、深野アサさんと言う御年94歳のおばあさんのお住まいであったが、2006年10月に、息子さんの住む大阪に移住したのを機会に佐渡市へ寄贈された。そして内部を改装し、資料などを展示し、2012年の春頃から内部が一般公開されるようになった。このおうち、元は羽茂にあったものを移築したそうで、移築した当時はこの家の周囲には川が流れており、その姿はさながら海に浮かぶ船の穂先のようであった。深野さんの生業は、和裁、塩販売、ヤクルト販売、新聞配達、だったそうで、今でも残る「塩」の看板は当時は青地に白文字で染め抜かれていた(逆かどうか記憶が定かではないので詳しくは観光協会に問い合わせて欲しい)。内部は、1階が居間と台所、寝室、お風呂場、トイレで、2階に子供部屋と和裁の仕事部屋があった。深野さんのこれまでの人生を振り返る様々な資料が展示されており、狭い住居を効率よく暮らす知恵があちこちに残されており、非常に興味深かった。その昔、廻船問屋で儲けた豪商の豪華な公開民家の内部も素晴らしいが、つましく暮らした庶民の生活の知恵がつまった家の内部にこそ宿根木らしい風情が醸し出されており、宿根木散策の楽しみが又一つ増えたと言えそうだ。易学的には三角状の土地や建物はあまりよくないらしいのだが、それは使い勝手が悪く設計もしにくいと言う意味からであろう。


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