9月19日、筆者は畑野にある扇寿司を訪ねてみた。午前11時半丁度にお店にお邪魔した。店内には、5席のカウンター席と4人掛けのテーブル席が置かれた小上がり部屋が3部屋ほどあった。先客は皆無で、つけ場にはおやじさんとあんちゃん様の二人がいた。メニューを見たら、寿司以外にも丼物や一品料理などを提供しているようであった。筆者は特上握り(2200円)を注文した。つけ場のおやじは、まず冷蔵ケースからネタを取り出し、それらを幾つか切り揃えた後に握りにかかった。10分ほどで出来上がった。まず白身のひらめから食べてみた。うん、よく寝かせてあり、美味しい!シャリの酢の利かせ方は強くなくほどよい塩梅である。しかも両津の寿司屋のように冷たいシャリではなく人肌である。鮪の中トロも合格で甘エビも水っぽさなどは微塵もない。サザエは大振りながらその鮮度は申し分がなかった。煮穴子もきちっとした江戸前の仕事がなされていて大変よろしい。だがいくらと雲丹の品質はさほど高そうとは思えなかった。海老の卵の醤油漬けは同じ畑野にある菊寿司でも出たようだが、今一歩の味である。海老の頭でダシを取った味噌汁にはみょうがが入っていてこれは美味しかったな。30分ほど滞在したが、筆者がお店を出るまで客は誰も入っては来なかった。ま、佐渡の田舎寿司屋の一つである事には変わりがなく、コスパでの総合評価は佐和田の「春日寿司」さんとどっこいどっこいかなと言ったところである。
ちなみに「佐渡情報検索携帯サイト そいのん」でこのお店を検索してみたら、このお店のおすすめ料理は「天丼(並)ランチ限定600円」と記載されていた。寿司屋のお勧め料理が寿司ではなくて天丼なのだから、寿司の味は推して知るべしであろう。領収書を求めたら、出前に行った人が領収書を持って出ていったので、その人が帰って来るまで待ってほしいと言われ、20分近くも待たされた。