10月31日、筆者はひたすら国道を南下し、一路小木港を目指した。佐渡汽船小木港ターミナルの隣に、南仙峡巡りの観光船を運航する力屋観光汽船の船の発着場とお土産売り場兼食堂が入居する建物がある。午後12時頃にこの食堂に入ってみた。3畳ほどの小さな厨房とセルフサービス形式の立喰いカウンター、安っぽいテーブルとイスが置かれただけの、ほんと、鄙びた食堂がそこにあった。厨房の中には二人のおばさんがいて、カウンターには若い可愛いふくよかおねーさんと細見おねーさんのデコボココンビがいた。両者共観光関連施設の従業員らしく、厨房のおばさんと親しそうに話しをていた。ふくよかさんはカレーうどんを、細目さんは牛丼をご注文であった。筆者はタクシーの運転手さんの間で人気が高い、ラーメン(500円)を注文してみた。観光食堂の定石どおり、わずか4分で出来上がった。早速、おばちゃんが作ってくれた、この愛情たっぷりのラーメンを食してみたす。すると、カウンターに、外海府クルーズの時に高速船の操縦士を務めたおにいちゃんが現れた。2年前の話なので向こうは客の顔など覚えちゃいまい。案の定気付かずに、注文したラーメンを手にとると奥の方へと消えていった。
まず、スープを一口啜ってみた。シンプルな醤油味で意外にも美味い!美味いと言っても「ワンコインのラーメン」にしてはと言う意味である。トッピングは鳴門巻き、メンマ、ネギ、チャーシュー、ワカメである。チャーシューはそれほど厚くはなく、しかもちと硬い!この辺はこだわり系ラーメンにはかなわない。チャーシューだけを残して食べ終えた。チャーシューを食べ、スープも全量飲み干さないと肉体系労働者達のカロリー補給源にはならないだろう。それほど、こじんまりとした分量のラーメンであった。ま、乗船前の小腹を満たすのには金額、量、味ともほどよい感じであった。